東芝が電子書籍端末の生産終了&撤退 電子書籍のメリット、デメリット
10月6日、東芝が電子書籍端末の生産、販売を今年いっぱいで終了すると発表しました。
国内大手家電メーカーのパナソニック、ソニー、シャープはすでに電子書籍端末の生産、販売から撤退しており、国内メーカー最後の東芝も撤退する運びとなった。
東芝も電子書籍端末から撤退…スマホに押され : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
原因はやはりスマホの台頭によるもの。
ご存じの方も多いと思うが、スマホとは電話と簡易情報端末を合わせたものでネットサーフィンはもとより、動画の視聴、音楽再生、そして電子書籍も当然読むことが可能。
それ故に、専用端末を持ち歩くメリットはそれほどないといえる。
もう一つの理由が、配信サービスの問題がある。
この配信サービスを各メーカーが独自に展開していたため、販売する書籍にバラつきがあった。
取り扱う書籍の種類が少ないと、当然ユーザーも増えない。
一家電メーカーですべての書籍を扱うのはやはり難しいということなのだろう。
この配信サービスが一番のネックで、専用端末では基本的にそのメーカーのサービスしか使えないデメリットが生じます。
つまり、読みたい本が他の端末の配信ならその端末を購入しないと読めないということなのだ。
扱う本の種類が少ないと、やはり売れないということなのだ。
その問題はスマホでは解決できる。
スマホはビューアアプリやブラウザさえあれば基本的にどこのサービスでも使えるということ。
たとえば、AmazonのKindleを利用したければ専用アプリをインストールすればKindleから購入してすぐに読むことができる。
スマホにサービスを提供している配信サイトは他にもたくさんある。一番多いのが、マンガ、コミック専用の配信サイト。
コミックシーモアやまんが王国と言ったガラケー時代からサービスを行っているサイトも有る。
そういった点が、スマホに軍配が上がった最大の理由だろう。
スマホは便利だが、弱点もやはりある。
その最大の弱点がバッテリーの持ちだ。
そして、スマホ特にAndroidでは、端末の性能がバラバラなので表示に差が出る。
バッテリーの持ちについてだが、スマホを使っているなら周知の通り、スマホはバッテリーが一日持たないことも多々ある。
スマホは、ガラケーと違いバックグラウンドで通信を行ってることがあり常に電池を消費している。
Wi-Fiに接続していると余計に電池を喰います。
そういったことから、電話を掛けなくても夕方には30%を切っていることもある。
私が以前使っていたAndroidで、仕事の待ち時間に2時間ほど小説を読んだりしていたが、電池の使用量が50%いったこともあったぐらいなのだ。
対策は、外部の電源を確保するのが有効かつ確実だ。
その代表格がモバイルバッテリーというものだ。
スマホの充電を5回分できると謳っている物が多い。
価格も最近安価になってきたので、モバイルバッテリーの導入も視野にいれるべきでしょう。
続いて第2の問題が表示の問題だ。
スマホは汎用端末で、メール、ネットサーフィンなど文字を読む機会も多いが、それは文字も読めれば良い程度の設計なのだ。
高精細に表示できるようになってきたけど、バックライトが原因で目が疲れやすいなどの問題がある。
専用機は長時間読んでも疲れにくいよう設計されていた。
と、デメリットもあるが端末ひとつで何でもできるスマホが便利なのも事実だ。
電子書籍のメリット、デメリット
次に、電子書籍と紙媒体の書籍に比べてどんなメリット、デメリットがあるのか考えてみる。
電子書籍のメリットは、本を収納するスペースがいらないこと。これが一番大きい。
本を月に何十冊も買う人達の悩みといえば、この収納スペースの確保だ。日本の住宅事情を考えれば書庫や書斎を持っている人など本の一握りだ。
私は主に小説を読むが、自室は本棚に入りきらない小説が床にうずたかく積まれている状態だ。
一時は、自炊も考えていたがめんどくさがりの私にはとても無理だ。
いらない本、もう読まない本は古本屋に売るなり、処分するようにしないとならない。
蔵書なりを電子化すればHDD、あるいはメモリカードなどに記録でき省スペースになる。
もう一つのメリットは、ネット環境さえあれば24時間、どこからでも購入できること。
購入すれば、すぐに読むことができる。読みたいときにすぐ読めるのが強みだ。
さらに、地方では手に入りにくい本なども電子化されていることがあり絶版書が電子化復刊していることもある。
次にデメリットを考えてみる。
電子書籍を購入するといえども、その本が手元にないのが弱点ではないだろうか。
購入するのはその本を読む権利みたいなもので、実際のデータは配信サービスのサーバにある。
そうです、スマホ本体内にはデータは存在しません。
配信サービスにあるデータを閲覧できる権利と言い換えたほうがいいかもしれません。
つまり、配信サービスがサービスを終了すればもう読むことができないということ。
今回撤退する東芝は、配信サービスは他社に移管すると発表したので、引き続き現東芝ユーザは本を買ったり読んだりできる。切り捨てられなくて本当に良かったと思う。
そう、これが最大のデメリットなのだ。
Amazonなどは多分大丈夫だと思う。
しかし、弱小のコミック配信サイトなどはいつサービスを終了するかわからない。利用する場合は十分注意する必要がある。
更に付け加えるならば、電子書籍で読んでこれは是非紙媒体の本で手元に置きたい。こんな時も新たに買わないといけないこと。電子書籍の方が価格設定は低くしてあるが、それはデータだけの存在なので物理的なコストは発生しないので当然だろう。
紙媒体と電子書籍の差額分追加で買い直せるシステムがあれば良いと思う。
私が知らないだけかもしれないが。
電子書籍のメリット、デメリットを考えてみたがこのことをよく理解して使い分けが必要だ。